三島の見解

古の女子高生

【コンサート】マリア・バーヨ ソプラノリサイタル

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マリア・バーヨ ソプラノ・リサイタル

第二夜
2019年6月17日(月)19:00開演
 
6月14日(金)のスペイン歌曲公開レッスンを聴講した際にこのコンサートを知り、というか、マリア・バーヨという歌手の存在も知った。メトロポリタンの常連以外に疎い。
 
公開レッスンで彼女が少し歌った時に「この人の歌が聴きたい。」と思い、帰り道でチケットを購入。
公開レッスンの主役は、あくまでレッスンを受ける側だと思っているが、マリア・バーヨが軽く歌った瞬間に主役が彼女になった。ステージに立つ人の力だと思う。
 
そこから3日後のコンサート。
二部制で第一部はバロックオペラ、第二部はモーツァルトのアリアだった。
 
まず、ドレスがとても素敵だった。第一部は黒(上はシルバー色も入った)のドレスにレースのカーディガンのようなものを羽織っていた。第二部は真っ赤な襟のあるレースのドレス。どちらにも黒のベルトを合わせてた。(違うベルト)
 
衣装に合わせピアスも青から赤と変えていて、当たり前だけどそういう部分がお洒落で素敵だった。
また、ヒールがとても高く、10cm以上あったと思う。私も50歳を過ぎてもヒールを履ける女でありたい。
 
 
一曲目「stizzoso mio stizzoso」の出たしの声で鳥肌が立った。この声が聴きたくてチケットを買った。上から降ってくるような声。縦に響いてくる声。プロとはこういうものかと思った。
 
この曲はイタリア歌曲集にも載っていて、学生が試験や発表会などで歌うことが多く、そのイメージが強いが、ベテラン歌手が歌うと全く違う曲になる。キャラクターが伝わってきてオペラアリアだったことに気づかされる。
 
全部の感想は書ききれないので第二部
、最後のケルビーノのアリアの感想を。
アリアとしての聞き応えが十分だった。終始安定していて、歌声を堪能することができ、オペラの一場面として楽しむことができた。
ステージを動き回る訳でもなければ、身振り手振りが大きいわけでもなかったがケルビーノがそこにいた。ステージに近い席だったので細かい表情まで見ることができ、セットや芝居がなくてもプロはオペラの一場面を作れるのだ。
 
 
全体を通して時々、苦しそうな場面やコントロールが効いてないような箇所もあった(第2部の始めの方は咳払いを何度かしていた。)が、こちらの集中力を切らせることのないパフォーマンスだった。
 
1番響くところに当たった声は、本当に素晴らしく、何度も鳥肌が立った。
 
本当に上手な演奏は、時間の経過が気にならないし拍手する手も疲れない。
 
 
第1夜のスペインプログラムも聴きたかったし、更に欲をいうなら、彼女の全盛期の声を生で聴きたかった。音源はあるが、生で聴かないとわからないことがありすぎる。
 
 
招聘してくれた方々に感謝。
来日してくれたことに感謝。