三島の見解

古の女子高生

【オーケストラ】日本フィルハーモニー交響楽団(サマーミューザ KAWASAKI)

2022年8月10日(水)15:00公演

フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2022

ミューザ川崎シンフォニーホール

入門者も本格派も歓迎のドイツ音楽プロ

 

 

 

 

 

おはようございます。

こんにちは。

こんばんは。

 

 

 

 

未だにヨンチェヴァとガランチャのコンサートの余韻の中にいます。(もう1ヶ月以上も経っているのに!)

三島です。

 

 

 

 

 

今回は、神奈川県川崎市が魂を込めてお送りしている、最強の音楽フェス「サマーミューザKAWASAKI」の一公演に行って参りました。

 

 

盛り上がってるよね。

川崎といえば、「フロンターレ」「ラゾーナ」「サマーミューザ」の御三家だもんね。すごいよね。尊敬。

 

 

そのうち「サマソニ」「ロッキン」「サマーミューザ」になってしまうかもね。クラシック音楽の未来は明るい!!

 

 

 

 

はい。

すいません、遊びました。

 

 

 

 

 

夏休みと言えど、何故平日の真昼間に公演をしているのか謎。

案の定客席の埋まり具合はひどく、当日券余裕勢でした。盛り上がっているねー。

 

 

 

 

劇場周辺も閑散とまではいかないが、イベントが開催されているワクワク感もない。フェスとは?「公演日間違えたかな?」レベルでございます。悪い意味での日常感満載で、プロの演奏を聴きに行くのに、そのあたりの高揚感もなく、通院レベルで面白くないよね。フェスとは??私の問題??

 

 

 

 

演奏会が日常に溶け込んでいるのは大事なんだけれど、それとも違う。何かが違う。

というのも私が勝手に「もっと盛り上がっているもの」だと思っていたのが原因なんですけど。盛り上がっているイベントに乗っかったり、混ざったりするのが苦手で。だから気が進まない一面もありましたが、現地について拍子抜けですわ。

 

 

 

 

 

今回の目的は、最近何故かどハマりしているリヒャルト・シュトラウスおじいちゃんの歌曲。リヒャルトの方のシュトラウスことリヒャルト・シュトラウスです。私のスマホはリヒャルトじゃない方のシュトラウスさんが優先されがち。4つの最後の歌をオケ伴で聴ける機会がこんなに早く来るとは大変光栄です。シュトラウスおじいちゃん初心者なりに一生懸命聴きました。

 

 

 

ちなみに、私三嶋は4つの最後の歌ガチ勢ではないです。歌曲はピアノ伴奏が好きだし、もっと素朴な歌曲が好きです。でもなんかさ、おじいちゃんの最後(ではないのだけれど)の曲たちだし、いろいろ吸収しようと思うの。

 

 

 

 

 

 

 

では、感想。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

G線上の生活感

演奏家にも家庭があり、生活がある。

 

舞台上に持ち込まなくてよいはずの個人の気苦労というか生活感がビシビシと伝わってくる。「この人はオーケストラ奏者でいる側、他の収入源もあるのだろうか?」「教えの仕事などをしているのだろか?」って考えてしまう音だった(どういう音?)。歌手だと声に99%でるからわかりやすいけれど、それに近しいものを感じましたね。

 

 

もしくは、サークルの発表会。プロのオーケストラとは思えない音。プロオケだよね?新宿で聴いたオネーギンのオケの方が上手かったぞ?

 

 

 

この曲は有名過ぎて、自然とハードルも上がるし、自分がこの曲に対して新たな発見をできるような演奏を期待してしまう。なので「G線上の生活感」というのは新たな発見でした。言い方が悪いとは思うけど(いつも悪いよ!)いくらでも「ヌメッ」とした完成度になってしまう曲だとは思う。なので音がしっかりしないと、「ヌメッ」と感が拭えないのはしょうがない気がする。しかし、コピーのコピーのコピーというような演奏。音が上っていかず、何もなく、ただただ終わるのを待った。コントラバスのピッチカートはよかった。

 

 

 

 

 

シュトラウスはお嫌い?

 

G線上の後はシュトラウス→休憩→ブラームスでした。

シュトラウスの感想の前に、ブラームスの感想を。

 

 

 

交響曲第1番 ハ長調

G線上のアリアはジャブで、シュトラウスはしょうがなくやった。ブラームスが本命だった。後悔はしてない。」と言われたら納得ができるレベルでブラームスの完成度が高かった。驚きのブラームスブラームスも喜んでいる。そしてシュトラウスの完成度が低すぎる。嫌いなの?

 

 

私、三島はお歌が好きなので、オーケストラだけを聴き感想を言うことが不得意(弱点)です。お歌がないといまいち聴き方がわからない人でもありますが、ブラームスめちゃくちゃ楽しかった。50分があっという間で、様々な音を楽しんでいるうちに終わった。

 

 

どこのパートも独立しているが、共鳴している。そしてめちゃくちゃ攻める。無難に解決する演奏ではなく、挑戦というか魂を感じる演奏だった。マジでシュトラウス嫌いやろ。

 

 

 

G線上の生活感、お嫌いシュトラウスとはうって変わり、きちんとプロの演奏。音も上っていくし、テンションも上がっていく。第1楽章から第4楽章、最初から最後まで音がどんどん良い方向に変わっていくのを感じた。第1楽章から第4楽章全て違う景色を見せながら一貫性を忘れない。音の豊かさと、攻めの姿勢の「やったりますよ!」感。そして踊る指揮者先生。一気にブラームス交響曲第1番が好きになったし、そのような気持ちにさせてもらえたことに大変感謝します。劇場での出会いって本当に大切。あとわかりやすい指揮をされる指揮者先生も好きになった。

 

 

 

そして、その流れで進むアンコールも素晴らしく、楽しかった。同じくブラームスの「ハンガリー舞曲 第4番」。これ最強よ。アンコールは大抵の場合、良い感じに力が抜けるので、結果一番いい演奏になる可能性が高めですよね。そして、客席も同じように、力が抜けるので良い感じに聴こえることが多い気がします。今回は交響曲第1番で上り詰めたテンションを引き継ぎつつ、力まない演奏になっていた。最高にいい場所にいる状態でリラックスできた演奏。演奏を楽しむとはこういう感覚なのか、と再確認ができた。

 

 

ブラームスを聴きに行ったと思えば素晴らしい演奏会で終わった。のにな。

 

 

 

 

 

 

 

では、シュトラウスおじいちゃん。

 

 

 

 

 

4つの最後の歌

 

全体的に

テンポが遅めだった気がする。しかし、私がテンポ早めなのを好んで聴くのでそう感じただけかもしれない。悪いことではない。遅めテンポで息が続くのは本当にすごい。しかし、オケのもたつく感じが否めない。寝起き(はいいすぎ)でワンテンポ動きが遅い集団みたいな。歌とのアンバランスな感じも気になった。ぶっつけ本番だったのか。後半に連れて調和してきたが、1曲目(春)は互いを理解しあえてない雰囲気を強く感じた。オケが演奏しにくそうというか遠慮がちというか。

 

 

 

センターよダイソンであれ

オーケストラ演奏のみの場合は、「固定センターは誰?問題」ですが、シュトラウスのこの歌たちはそりゃ歌がセンター張ってる訳で歌手がフロントマンなわけで。クラシックに「センター」という概念が存在するかは知らないが。先日のガランチャやヨンチェヴァと比べると吸引力がない。「指揮者の隣にいる歌を歌う歌う人」レベル。森谷さんご本人は、宣材写真よりも若く柔らかい雰囲気でした。薄ピンクのAラインではないドレスとワンショルでマントみたいになっているのが、個性的だけれど邪魔をしない、品の良さが伺えるドレス。しかし、吸引力はない。

 

 

本当はバイオリンの指先を見たい人が、いやでも歌手に目を奪われてしまうような吸引力が欲しい。自家発電。発光。発熱(は今はダメだ)。ロングトーンのときも「なんか暇やな」となってしまう。伸びていく音を楽しめる感じもなく、壁打ち状態。オーケストラの伴奏もグダグタしているし。この歌たちは、アホみたいに忙しく、勢いと不安定な美しさに打ちのめされるのが好きなので、その辺りは皆無だったなって感じっす。

 

 

 

4曲ともだったが、無理に力んで歌うような箇所はなかった。ドイツ語をはっきり発音されていた。音源を聴いているとドイツ語の発音諦めてるの多いのですわ。言葉を蔑ろにしないで歌えるのは素晴らしいよね。母国語でない方のドイツ語・ロシア語あたりは特にそう思う。

 

 

 

 

 

出だしのオーケストラがうねうねしているというか洞窟に風が吹きつける感じがない。歌の出だしは声も小さいし、響いてはいるけれど、その響きが体内で止まっている、おでこにぶつかっているようで「それでいきますかー?」と思いましたが、その後はそれなりによかった。歌は全体的にレガートを壊さず、崩さずで、高音へいくときも高音から降りてくるときも段差がなく滑らかだった。音の高低差を感じさせない歌い方が一番上手いと思っているので。後で楽譜見て「ここの音こんなに高かったんだ。」と思わせたら勝ちでしょ?

 

 

オーケストラと歌のテンポ感が一致していないのか、若干の気持ち悪さがあった。指揮者が歌の出だしをわかりやすく合図するのがちょっと面白かった。歌手が見てたかはわからない。

 

 

 

 

 

9月

最後のホルンソロよかった。

 

出だしのオーケストラの様子を伺っている感がちょっと面白い。

 

「Der Sommer schauert~」の部分、ところのちょっと心を揺さぶりにくるような音の動きが好きなのですが、とても面白みがなかった。声の特徴なのかもですが、ヴィブラートが結構強いのね。ちょっと抑えてもらえるともっと聴きやすくなるのになあ。後、目線が下に落とす癖がある。1列目誰も座ってないのに。下にカメラあるんか?響きはあるのに声が飛んでいかないのはなぜ?ホールが良くない?

 

 

 

 

 

眠りにつく時

出だしの歌声がよかった。この曲あたりから歌手のエンジンがかかってきた(遅い)。効果的にデクレッシェンドをしているのか、なんとなく小さくなってしまったのかがわからない。オーケストラが後ろにいるわりには(壁になっていない)声が飲み込まれちゃうんだよね。「Und die Seele〜」からの盛り上がりはよかったんだけど、声が出たり沈んだりだったのがなあ。高音の無理に押さない感じは良い。後方の席だったらもっと響いている歌を聞けたのだろうか?

 

 

 

 

 

夕映の中で

出だしのオケの音良い。4つの歌の中で一番良い音が出た瞬間だった。フルートのトリルが美しくなかった。歌は、「フォルテで出しますよ!」というところは響くのですが、あとは騙し合いというか、妥協というか、「まあ昼間だしこんなもんだろ。」という感じ。余裕とは違う、何かがお留守。低音を胸声に落とさないで歌うのが間違っているわけではないのは知っているが、声量と響きのことを胸声を使った方がいいのでは?と思わざるを得ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じの感想です。

相変わらずのまとまりのなさと語彙力のなさと。

 

 

 

 

シュトラウスを聴く機会を増やしたい。

ブラームスもたくさん聴いていこう。

 

 

 

 

 

では今日は久しぶりのバレエ鑑賞に出かけます。

 

 

 

 

 

 

 

指揮:現田 茂夫

ソプラノ:森谷 真理

オーケストラ:日本フィルハーモニー交響楽団