三島の見解

古の女子高生

2回目【オペラ】ボリス・ゴドゥノフ(新国立劇場)

2022年11月23日(水・祝)14:00公演

新国立劇場

オペラパレス

ボリス・ゴドゥノフ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お世話になっております。

三島でございます。

 

 

 

 

 

 

 

昨日は新国立劇場のボリス・ゴドゥノフを見に行って参りました。

公演自体は4回目、私は初日ぶりの2回目の観劇でございます。

前々日くらいに23日の午後から夕方まで予定が空いていることに気づきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時はー?

 

 

 

 

 

 

 

「ぼ〜り〜す〜ご〜どぅ〜の〜ふ〜」(ドラ○もんが道具だすとき風でお願いします。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という声が頭の中で聞こえたので大人しくチケットを購入。

(売れてないしな。アフタートークと公演ガイドツアーで集客できたかな?)

 

 

 

 

 

 

 

 

新国立劇場は来場の際のドレスコードを設けておりません。でも、私、三島はカジュアルな服装は避けるように意識して服を選んでおります。綺麗目のワンピースやセットアップなどなど。でも昨日の朝の三島はパーカーが着たかったのです。しかし、パーカーはラフすぎるかなと思い結局ワンピースを着ました。劇場に行き客席を観察していたところ、デニムやパーカーの人もそれなりにいて、カジュアルでも浮かないのかもなあと思いました。次は私もパーカー着ていこうと思いました。(何の話?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初日の観劇後、最速ネタ化した新国ボリスくん。

今日も元気に感想いってみよー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プロローグ

出だしのボリスくんの声が調子良さげだった。しっかり歌っている(オペラ歌手にそれ言う?)。客席に背を向けて声を出す部分も(2フレーズくらいかな?)、きちんと前(客席)に声が飛んできた。初日は最初からイマイチだったのでこれは大変喜ばしいことだ。しかしこの部分を何故ボリスくんが歌っているのか?発声の時間?

 

 

 

 

 

 

合唱の最初の部分は初日同様にオーケストラより遅れをとる。普段の新国合唱団では考えられないほど声が籠るんだよね。途中でいつもの新国合唱団の歌唱になるから過ぎ去れば忘れるんだけど。忘れてないから書いてるんだけど。やっぱり第一声からバシッとしてほしい。この後にある宗教団体さんの合唱は逆に合唱が走った。初日はそうでもなかったけれど。足して2で割ってね!ってことですか。難しい注文だな。

 

 

 

 

 

 

シチェルカーロフさんはモノクロ映像だけ見てればそれなりに聴こえるんだよね。素人でも写真をモノクロに設定して撮るとそれっぽく見えるじゃん。同じ同じ。映像効果素晴らしい。可もなく不可もなしな歌唱。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボリスくんの「Скорбит душа〜」(私は病んでいるソング)の歌唱は発声が初日と同じように、体の上の方で行われている。薄い。ペラペラしている。病んでいるのはボリスくんであって発声自体は病まなくていいんだけどね?そこは普通でいいんだよ?同時にオーケストラも病んでいたね。いいの。いいの。音自体は病まなくていいの。音楽で病んでいる表現をするの。そんな音だとこっちも病んじゃうからね。

 

 

 

 

 

歩み寄るのであれば、新国ボリスくんことイェンティンスさんは不安定さを表現するのが苦手なんだと察します(というかそうであってくれ)。この後書くと思いますが、フォルテ気味で歌う部分は声がきちんとしているし良い歌唱になる。この日のプロローグの第一声はよかったですし。しかし、不安や悲しみを歌っている歌になると、芝居に引っ張られて発声が浅くなるのか、浅い発声で歌うような音楽表現(何だそれ?)がしたいのかわからないけど、上手くいかなくなるのだろうなと。でも歩み寄りたくないから千秋楽は頑張ってね!応援してる!!

 

 

 

 

 

 

 

「Слава!Слава!Слава!」と合唱が歌っている時に出てくる、光背(みたいなやつ)をつけた女の子たちの動きがバブリーで笑った。なんですかそのポーズは?と聞きたい。登場した時に、手の動きはバレリーナのそれで綺麗だなと思いましたが、足の動きが揃ってなくてストレスだった。カウントをずらして動いている(踊っている?)箇所はあるのですが、それとは別に揃ってないところがあって。ブーツ踊りにくいのか?もしくはストレス攻撃を受けているのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ場面、「Слава!Слава!Слава!」と歌っている後ろにピーメンが頭半分くらい見えているのが面白い。1人だけ「Слава!」していないのが絶妙なコントラストで素敵な演出だなと思いました。合唱の後ろでヨガマット敷いているのが見えちゃうのが残念なんだけど意図的に見せているのかな。どんな効果があるのか教えてください。暗転してもそこまで暗くならないので、合唱の退場と同時準備で間に合うのでは?何?効率化?時短?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピーメン先生の暗闇ヨガ教室

今、巷では暗闇フィットネスというものがまあまあ支持を集めております。キックボクシングだったりバイクだったりさまざまな暗闇系が存在します。他人がの目を気にせずに集中できるのがメリットらしいです。そんな中、ピーメン先生は暗闇ヨガ教室を運営することに致しました。男性限定だそうです。今ならお揃いのヨガマットがもらえますす(なくなり次第終了)。お問い合わせは新国立劇場までお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

この日のピーメン先生は生命力がみなぎっておりました。1日目の一定テンションの怖そうな偉い人感からは離れ、文章ごとに結構芝居を入れ込んでくるなという印象。「Окончен труд,〜грешному.」(神が命じた仕事が終わる)の後に小さく頷いたように見えまして、それが目力も合間って「終わるんやでー!!!!」と言っているように見えました。ピーメン先生可愛いな。「Да,так, двенадцать лет.」のところも目を更に大きく開き「せやねん!12歳やねん!」と関西弁の副音声が聞こえてきました。「Вопль!」「 Стоны!」の部分は逆に棒読みチックで表情とあってないのが面白かった。運動部の選手宣誓に似ている(?)。

 

 

 

 

 

 

 

歌唱は低音の散らばり具合を初日よりも感じた。これは20日に聴いたサロメのヨカナーンが上手すぎたせいもあると思うけれど。でも高音の響きと力強さがあり、その辺りは聴いていて気持ちいい。

サロメの感想はこちら↓)

mishimashikahika.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

偽ミトリーさんの「Борис, Борис!〜трепещет.」の部分、母音ごとに口の中のスペースが変わってしまうのが顕著だった。音色が変わるのでわかりやすいです。しかもこの部分はすごい剣幕で歌うのに、歌った後にぴょこぴょこ走って後ろにある扉のところまで行くのが面白い。偽ミトリーさん走り方可愛いかよ。初日に気になった通り、高音につれて言葉を飲んでしまいますね。籠るなあ。言葉たち!体から出ておいで!頭の後ろの方で発音しているような感じがあって、イタリア語だとそれでも言葉になるのだろうけれど、ロシア語はもう少し前で発音しないとぼやけるのかもなあ。まあ発音は口でするんだけど。何語だかわからなくなる。偽ミトリーさんだけイタリア語訳で歌ってもらったらとても上手く聴こえると思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オペラを考える時間

酒場の場面は省略しましょう。

ここにオペラはない。

 

 

 

 

 

 

女主人の歌は最初2フレーズくらいは改善。でも進むにつれてどんどん上がってくるな。偽ミトリーさんとの会話部分も初日よりよかった。でも他はキンキンしている。最初の歌も音がはっきりしない箇所が多い。特に「Поймала я〜」の「й」の音(フレーズ2音目かな?)の正解がわからない。その後下降もぼやぼやするしなあ。

 

 

 

 

 

 

 

ヴァルラームは初日は登場第一声だけはよかった印象ですが、この日は第一声から「おやおや?」となりました。この後の長い歌に備えてセーブしているのかと思ったけれど、長い歌に入ってもそのままだったのでセーブではなかったのだと思う。女の子のお尻触る前からそれじゃ言い訳できないじゃん。声がカスカスだよね。公演重ねて喉が疲弊したかな。もはや可哀想。血糊とお腹蹴る音が頑張って仕事をするから落ち着いて歌ってね!演出家が歌唱に配慮する気があるなら、初日終わった時点(もしくはゲネ終わり?)でヴァルラームの女の子お触りタイムはなくすべきだよね。歌唱に集中させてあげるべき。もう1人いるんだからそっちがお触りタイムしてればいいのでは?フィナーレの歌唱もカスカスだったしちょっと心配だよね。声質の可能性を考えてもカスカスすぎる。歌手生命縮めそう。

 

 

 

 

 

 

 

幕切れの偽ミトリー含む3人の結託シーンみたいの面白いよね。小悪党感。悪巧み感。アフタートークで演出家が「偽ミトリーはガチな悪なんやで!!!」と仰っておりましたが、私からは小悪党にしか見えない。チンピラ・小悪党・偽ミトリー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1番まとまりがない幕

クセニアは今日も絶好調。綺麗な声と綺麗な響き。夜会巻きのせいで娘より奥さんっぽいね!

 

 

 

 

 

お友達ズ(本来は乳母とフョードル)は声が響かない。初日の感想でも言いましたが見えない分厚い壁があるような、その壁に当たって声が近場(舞台上)で落下しているような歌唱。良くわからない謎の踊りと原色を使った衣装で一気にバブリーになっている。この公演の裏テーマに「バブリー」というのがあるのかな?踊りに関してはこちらが恥ずかしくなるくらい謎。

 

 

 

 

 

 

 

ボリスくんのフョードル(黙役)との場面「Чертёж земли Московской〜」(地図見てる場面)はボリスくんかなり良い歌唱だった。フォルテではなくても、ある程度声量を出してハキハキと歌える歌でないと安定しないのだろうな。pianissimoが綺麗でこそオペラ歌手なのね(三島調べ)。

 

 

 

 

 

 

 

 

シュイスキー公の歌は声を集めて歌うことは得意そうで、低音は安定しているのですが、やはり高音は詰める。上向でも下降でも高音は詰める。詰めちゃうせいで音色が突然変わってしまい同時に音楽のラインもなくなる。もちろんどこかしらに切り換え的な部分があるの普通だし、そのせいで音色が揃わないことも別におかしくはないけれど、顕著すぎるしそもそも高音の出し方がおかしい不思議。後、唇の動きと音が響くまでに時差がある。オーケストラと合わないほど遅いわけではないけれど口元見てると視覚と聴覚が揃わず、謎にストレス。なんだ?雷か?

 

 

 

 

 

 

 

「Достиг я высшей власти〜」(6年間の説明ソング)も微妙だった。歌唱に関しては相変わらず上の方で上っ面な歌を歌う。動作の1つ1つが振り付けをこなしている人になっている。1歩進んで自分の方を抱きます。次に1歩進んで頭を抱えます。また1歩進んで客席を指差します。のような。決まった動きを支持通りやっている人に見えた。歌とも感情とも一致していない動きがおかしい。何?体操なの?参加した方がいい?その動きのせいで歌も与えられた動作のフレーズごとに切れちゃうんだよね。「О,господи,боже мой!」の部分なんてもはや投げ捨てている。ゴミ捨てみたいな歌唱。一応「!」があるみたいです。言葉をもう少し大切に扱っていただきたい。「神」言うてますよね?神の事情はわからないけれど神はゴミ箱はそんなに好きではないと思うよ。

 

 

 

 

 

 

どの場面だか記憶が曖昧になってしまったが、紙の王冠をフョードル(黙役)の頭に乗せるとき、最初は丁寧に両手で持っていたが、つけるときは片手でしかも雑で笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お椅子コロコロ

この椅子たちは、新国立劇場の内勤の方々の椅子をお借りております。なのでお金はかかっておりません。23日は祝日だったので内勤の方々はお休みですが、平日の昼公演だった初日は公演をしている間、内勤の方々に立ち仕事をお願いするかたちになってしまいました。大変なご迷惑をおかけしながらつくられているシーンです。とパンフレットに書いてありました(嘘です)。

 

 

 

 

 

 

 

この場面のオーケストラめちゃくちゃよかったと思う。初日のせいでめちゃくちゃ良いのラインがおかしくなっていることはおいておくけれど。弦のレガートとアクセントの差が綺麗だった。その上にしっかりと全体のラインがあるのでガタガタする感じもなく。良い。良い。全幕を通して金管木管が危なっかしいのな。

 

 

 

合唱団が腕を掲げる(でいいのかな?)動きが相変わらずワンパターンで愛おしかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

共感性羞恥心VSストライプダブルスーツおじさんの高音

休憩終わりから歌手が舞台上にいて芝居が始まっているという演出です。おトイレみたいなところで。プロローグにも出てくるセットで三島は「便所のシーン」と呼んでおります。この演出は悪アピールをしている中学生みたいで恥ずかしい。どんな演出か?なんの効果があるのか?よりも恥ずかしさが勝ってしまう。

 

 

 

 

 

「4限はまじヤニ切れー。」

「お前のタール低くね?赤ちゃんじゃーん!」

 

 

 

 

 

 

みたいな、ね。

中学生よ、たばこ吸うなよ。

 

 

 

 

 

 

極め付けにはお薬タイム☆。どう見てればいいのかわからんのよ。お薬タイムが1番恥ずかしい。もはやお薬じゃなくて唐突にみじん切りを始めた人であってくれ。

 

 

 

 

 

 

ストライプダブルスーツおじさんことシュイスキー公の高音は相変わらずだし、ピーメン先生刺されるし忙しいんだわ。ピーメン先生の最後のお歌は押し気味だったなあ。整った歌唱ができる人なので多少押したところで問題ないけれど。ちょっと気になった。疲れたかな?ピーメン先生のウィッグと肌の色があってなさすぎて笑った。

 

 

 

 

 

 

 

ボリスくん死ぬ前のお歌の「Я царь ещё.」の部分はよかった。以上。

もうね、かわいそうよ。やることが多いんだよ。振り付けをこなすことに必死で発声飛んじゃっているのよ。落ち着いて声を出すこともできないのよ。この演出においてフョードル(黙役)が大事なのはわかったから、わかったから、最後くらいしっかり歌わせてあげて。歌声をきちんとお届けできる場面にしてあげてほしい。もう死ぬだけなんだから。このお歌の前に、パワーアップした偽ミトリーにナイフで手を刺されるのですが、そこは血糊プッシャーじゃないんだなと思いました。血糊オペラの自覚足りなくない?血糊さん仕事してー?

 

 

 

 

 

 

 

 

ボリスくん死んだ後の消化試合っぽさ拭えない。何らかの効果があって72年版のこの部分を持ってきたというより時間稼ぎって感じよね。偽ミトリーの即位から続くロシアを描きたかったのだろうけど。この場面に入った瞬間に椅子に乗った人がビューンって横切るんだけど演出?なに?誰か教えてください。偽ミトリーの「Мы,Димитрий Иванович〜」の出だしはよかった。自己紹介得意で何より。しかし、歌うにつれて声がひっこむよね(ずっと同じこと言ってますが)。階段の降り方気をつけてね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しめました。

楽しみ方を変えたので楽しめました。

ボリス・ゴドゥノフというオペラを見に行くのではなく、ボリス・ゴドゥノフというオペラにチャレンジ苦戦している人をつっこみを入れながら生暖かい目で見ることにしましたので。音楽をお届けできない、その上に表現も乗せれない。しょうがなくなーい?(突然のギャル)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンターテイメントとしては最高だと思います。

オペラとしてはどうだろうね。

1日目よりは音楽あったんじゃない?(誰?)

メンタル鍛えられるわー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、また劇場で。

サロメ帰ってこい。