2023年8月27日(日)13:30公演
新宿文化センター大ホール
第28回新宿区民オペラ
お世話になっております。
三島でございます。
8月終わります。
滑り込み8月更新!しんどい!
早いものでもうハロウィンでクリスマスで年明けです。
この日は区民オペラの公演を観に行きました。
演目はヴェルディ先生のマクベス。恋愛ドロドロ話でない内容が好きです。マクベス夫人は完璧に歌えればめちゃくちゃかっこいいよなー。完璧に歌えれば。完璧に。11月には日生劇場でも同演目の公演がありますね。博打オペラをする気力が残っていれば行きたい。
区民オペラという立ち位置上、音楽技術や芝居表現の感想を言うのも違うのかなあと思いつつ、メインキャストはプロのオペラ歌手さまでございますので、今日も感じたことを素直に行きましょう。
眩しすぎる会場スタッフさま
ヤマザキナビスコさまが本公演に関わっているとのことでチケットもぎりのところでお菓子を配ってました。ご自由にお取り下さい形式。嬉しいー。お菓子もらえたから全部ゆるすー。
会場スタッフさんたちの暖かさが良い。始まる前に「素敵な作品ですので楽しんでください。」って言われたし終わった後も全員が「ありがとうございました。」と口に出していて暖かいを通り越して眩しささえある。自分の歪み具合と向き合わなければならないしんどさよ。この区民オペラを運営しているプロの歌手ではない方や音楽家でない方たちが真剣に楽しんで公演を制作していることが心に染みる。
合唱の方々の真剣さがとても良かった。上手ではないのだけれど自分が楽しくて、興味があってやっているのだろう。真剣さが良い。眩しい。
メインのお役はプロの歌手さま
区民オペラいえど真ん中は本物(?)のオペラ歌手でございまして。素直に感想を言いましょう。
タイトルロールのマクベスさんが唯一のオペラ歌手といったところでしょうか。安定した歌唱だったと思います。お持ちの声がとても良い声でした。「i」の母音の発音がとてもお上手で平べったくなるストレスを感じなかった。「il」がの発音が本当に綺麗で録音してお手本音源にしたいレベルだった。役の心情や感情表現は薄く、お芝居に面白みはない。マクベスさんの最後のお歌の最後の音の(抽象的だな)伸ばし具合が力みというかラストスパートをかけすぎた感はある。でも安定。
環境が良ければあもっと良いパフォーマンスを拝めそうだなあと感じたのでまたどこかで出会えることを祈る。
夫人は黒のドレスが可愛かった。リサイタルだと真っ黒をチョイスする人少ないなあと思っているので(三島調べ)、黒ドレスを着こなしている人がいるとテンション上がる。
お歌の方はほぼ喉声で喉声夫人が誕生していた。音の高さが上がっていくような音型は高音になるにつれて喉が上がっていくのがよくわかる。声の深みがない。高音域がでていないわけではないけれど正しい発声ではない。音の取りこぼしや不安定さはないけれどそもそも喉声だからなあと。サントリーホールさんのような優しいホールなら拾ってくれる声だけれど、もっとシビアな響きをする劇場だと全く響かないと思う。本公演の会場(新宿文化センター)は会場がコンパクトだから力むことで声を届けることはできる。パワー!!
マクベス夫人の強さというか威厳のようなものはない。音楽に対しても芝居に対しても雑さはないけれど、雑さがないからこそ技量の限界を感じる。2幕の合唱と一緒に歌っているときの高音域はただの悲鳴。3幕(だったか?)のお歌は比較的良かった。
バンコーさんは声は良い。お持ちの声質は私の好みであった。しかし、どのお歌を歌っても滑らかさがなく、棒読みのように聞こえた。まだ音取りや譜読みの段階のような歌い方でどういうお歌なのかどういう役なのかが全くわからない。
感想うすーい。芝居面でも音楽面でも吸引力がないのでひたすらに長く感じましたが、そもそもこの公演に対して「オペラ公演としての感想」を述べる方が間違っている可能性があったり。なかったり。あったり。なかったり。
来年はイオランタ姫だそうです。我らがおチャイコフスキー。愛おしのおチャイコ先生。わーい!わーい!これは行かなきゃだわ。
入場料は据え置きの5000円だそうです。マクベスに比べるとずいぶん短いけどいいのかな?実験だからいいのかな?劇場は新宿文化センターが改修に入るので牛込箪笥区民ホールだそうです。因みに、この来年の公演のアナウンスが可愛かった。アナウンスしていたのおじさまなんだけど、別に何も面白いことも可愛いことも言ってないのだけど、「入場料は据え置きの〜」がツボに入った。
以上ですー。
ではではまた劇場で。