三島の見解

古の女子高生

【雑記】椿姫(ローマ歌劇場)振り返りとメトライブビューイングの感想その他

 

椿姫(ローマ歌劇場)振り返りとメトライブビューイングの感想その他

 

 

 

 

 

お世話になっております。

三島でございます。

 

 

 

 

 

 

 

先日のローマ歌劇場の引っ越し公演を引きずっておりましたが、開き直ってきたので(私が)ちょっと振り返りしつつ、メトロポリタン歌劇場のライブビューイングの感想とその他をちょっと更新します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ローマ歌劇場椿姫反省会

 

 

 

 

 

アルフレードを歌ったメーリさんに対してあまり上手くないという感想は正直持ちたくないし私以外に思っている人がいるのか不安です。本当に。私の耳がアホなのだと思いたい。けれど私の耳にはそう聞こえたのですよ。好みや今まで観てきた(聴いてきた)ものによって感想が変わりますよね。難しい。私は私の耳と目の情報を文章にしていくまでです。(謎の前置き)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラマティックにヴィオレッタやアルフレードを歌うがためにベルカントとお別れ(=多少発声を崩す)している歌手も多いなか、しっかりベルカント商法をしながらベルカントの売人をできるのは素晴らしいと思いました。しかし、それだけになってしまい「歌が上手」に留まってしまった感が否めない。オペラなのでお歌が上手いことが全てなのですが、プロだしアホみたいに高いチケット代をふっかけてきているのでそれだけでは困る。

 

 

 

 

 

 

 

オロペサ(敬称略)はヴィオレッタの1幕のお歌「sempre libera〜」の最後の高音を上げてしまったのが逆に良くなかったのかなあと思います。リサイタルではなくオペラ本編で最高音を出すことにより、最高音を出すくらいなら他もさぞ完璧なのでしょうね?と思ってしまった。自らハードルを上げてしまったような。オロペサの場合は高音域を出さないと本人の技術レベルの高さをアピールできないのでやるしかないような気もしますが。2022年のリサイタルは何だったのかと思うくらいパッとしないヴィオレッタでした。

 

 

 

 

 

 

 

イタリア語が伴わないのも苦しかった。アメリカ人の彼女に発音の質は求めません。ですが、これだけベルカントに徹した歌い方をするのにイタリア語は置いてきちゃうんだあと思いました。雰囲気歌唱ではなく丁寧に歌っているのに発音が飽和していることほど聞きづらいことはないのだな。勉強になった。ベルカント歌唱と発音の質はセットです。自粛と保障はセットです。自転車とヘルメットはセットです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

客のマナーも悪かった。写真撮っちゃダメ!って言われてるのに、放送もしているのに撮るのね。スマホの画面の明るさを思い知りました。この公演に「行かない」を選択したオペラファンの賢さを思い知ります。わざわざこんな島国まで来てもらっているありがたさは大事にしますが、そのありがたみで公演の質をなあなあに記憶しないように頑張ります(何を?)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライブビューイング

 

さて、メトロポリタン歌劇場のライブビューイングに行って参りました。アンコールのラインナップが出たときは5本以上は観る予定でしたが、8月の終わりに体調不良を拗らせ、9月はなんやかんやで時間の都合が合わず3本しか観れませんでした。生観劇ではないのでそこまでの感想はないのですが行動記録として書いておきます。

 

 

 

 

 

 

 

カプリッチョ/リヒャルト・シュトラウス作曲

伯爵令嬢にルネ・フレミング(以下ルネ先生)をキャスティングした2011-2012シーズンの公演の録画でした。

 

 

 

ルネ先生の汎用性の高さったら!何者にも何歳にもなれる。合わないと思ったことがない。伯爵令嬢とお兄ちゃんの仲の良さが可愛くてニヤニヤしていた。色気に振り切ってしまいまそうな顔の良い2人がわちゃわちゃしている感じか尊いっす。映画館暗いから思う存分ニヤニヤできる。最近のシュトラウスおじいちゃんのオペラの生観劇はエレクトラからのサロメだったので、カプリッチョのほのぼの(でもないけれど)具合にとても癒された。録音の問題かと思いますが序曲の音が潰れ気味だったけれど、その後は気にならず。映像で観るからかもしれませんが、1人1人のキャラクター立っているの印象的だった。役つきが誰一人としてモブにならずに生き生きとしていた。ルネ先生のふにゃふにゃドイツ語を脇で恋敵2人(音楽家と詩人)が何となく補っているのがとても良かったです。詩人(ラッセル・ブラウンさん)はドイツ出身のようです。カーテンコールは1人ずつ登場するのではなく、舞台上にいたまま(=整列するのではなく)順番に前に出て挨拶するのがとてもよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サロメ/リヒャルト・シュトラウス作曲

2008-2009年シーズンの録画でした。

 

 

時間短いくせに馬鹿みたいに重いし忙しいオペラだな本当に。サロメちゃんがどれだけしんどいかよくわかる映像だった。全員しんどいけれど。1番良かったところはナラボートくんにイタリアンテノール味がないところですね。ヘロデ王が常に目を見開いて歌っていましたが、カーテンコールでは優しい目元になっていて安心しました。目を見開いてないと歌えない役なのかヘロデ王。ママも最高だったね。めっちゃ楽しそうだった。サロメちゃんの狂気が世に広まりますが、1番狂っているのはママだからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イル・トロヴァトーレ/ジュゼッペ・ヴェルディ作曲

多くの人のオネーギンであるディミトリー・ホロストフスキー(以下ディーマ)さんですが、多くの人のルーナ伯爵でもありますよね。2010-2011シーズンの録画でした。

 

 

 

 

イタリア語はどこにいきましたか?フェスティバルが開催されておりました。メトロポリタン歌劇場の公演にイタリア語を求めることほどお門違いなこともないですが、最高にイタリア語がいなかったね。ベルカントベルカントいいながらもベルシャウトになってしまうあたりがメトロポリタン歌劇場の恐ろしさですね。大きすぎる劇場に合わせて声を出さなければならないのか。これは大変だ。声がおかしくなりそう。ディーマの繊細な演技や表情が大画面で堪能できるのことに対してお金を払う価値があります。イル・トロヴァトーレは物語の疾走感が大好きです。展開早いし音楽も分厚いし登場人物みんな狂っているし。楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現地で観劇したいです。にゅーよーくでびゅーってやつしたいです。私は西海岸を目指しがちですが。東海岸遠くね?でも現地で観劇なんてしたら終演後に腰が抜けそう。圧倒されてホテルまで戻れなさそう。私はあのボリス・ゴドゥノフが観たいです。あのピーメン先生のあのでかい本のあれです。新国のボリスくんではないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

 

最後に素晴らしい来日公演を毎度毎度お届けしてくださるNBSさまの公演情報にとんでもないプログラムが公開されております。2024年5月に来日してくださるリトアニア出身のアスミク・グリゴリアンさんのコンサートです。覚えていますか?あのサロメちゃんのおかえりです。ジョナサン・ノットさん(指揮者)の演奏会形式のサロメサロメちゃんです。単独コンサートは嬉しすぎる。そして問題のBプログラム(一部抜粋)がこちらです。

 

 

 

 

 

オネーギン」タチアーナ“私は死んでも良いのです”

スペードの女王」リーザ“もうかれこれ真夜中...ああ、悲しみで疲れ切ってしまった”

エレクトラ」クリソテミス“私は座っていることもできないし、飲んでいることもできない”

サロメサロメ“ああ! ヨカナーン、お前の唇に口づけをしたl

 

 

 

 

 

 

 

私が決めたのかと思うくらいの私の好きと好きが集められたゲロゲロにヘビーなラインナップ。全く歌う人のこと考えてないよねと思うけど歌う本人が決めてるのだろうからまじ怖い。タチアーナちゃんはこれといった技術的な難しさはない。いや難しいけど。超絶技巧やはちゃめちゃ高音はない。だからこそオーケストラとの一体感が大事であり求めたい。技巧で目をそらすこともできない。ラインの美しさが求められる。アホみたいに神経使うよね。てか長いのよ。リーザちゃんはタチアーナちゃんの後だと高音域しんどそうだなと勝手に思っている。どっちが先でもしんどいなあ。そして後半、クリソテミスからのサロメちゃん!!何なんだ!!タチアーナちゃんで13分、サロメでもどこまで歌うかわからないけれど多分13分。なんだそれ。サロメちゃんを歌い切る体力残ってるのすごくない?最後にリミッター外してサロメちゃん歌う感じだなこれは(リミッター外すとは?)。色々な役のお歌を歌うということはあっちの女になったりこっちの女になったろしなければならないので全幕同等に体力と神経を使いそうです。鬼だな。演奏会形式のサロメは本当に素晴らしかったから帰ってきてるくれることが本当に嬉しい。NBSさまナイスお仕事!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は常々大好きなおチャイコ先生とシュトラウスおじいちゃんのお歌を一度に聴ければいいのになあと思っておりますが、5月に実現するそうです。おめでとう私!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌手はもちろですが、普通にオーケストラも大変ですよね。オーケストラの比重が大きい曲ばかりだ!しかも七つのヴェールの踊りまである。いわなくてもポロネーズもある。東フィルさん本当に頑張ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では以上です。

雑記でしたー。