2023年11月25日(土)19:00公演
LDM劇場(サンクトペテルブルク)
オネーギンの悪魔
お世話になっております。
三島でございます。
この日はサンクトペテルブルクにあるミュージカル劇場に行きました。
演目はオペラでもお馴染み、プーシキン先生原作の「エフゲニー・オネーギン」を題材にした「オネーギンの悪魔」というタイトルのミュージカルです。決してオネーギンの悪口を言っているわけではありません。
では感想いってみよー。
概要と全体の感想、それ以外と2つ更新します。
LDM劇場とオネーギン
マリインスキー劇場を起点に行動したのでLDM劇場は若干遠くまた地下鉄の駅へもそれなりに歩きます。ヤンデックスマップにお尋ねしたところ近い駅でも徒歩20分はかかる様子。昼間ならいいのですが夜に歩くと考えると長い。後、劇場周辺は暗い。かといってLDM劇場を起点にしてしまうとマリインスキー劇場のアクセスが悪くなる。悩みどころですね。帰りにバスを待っている方が多くいましたので「バス、難しい。」と思わない方は問題ないです。私は「バス、難しい。」と思う人なのでタクシーで移動しました。ヤンデックスゴーというアプリでヤンデックスタクシーを呼びます。ロシア版ウーバータクシーです。使い勝手が良く価格も高くないので重宝しております。
タクシーで劇場の正面まで行きましたが、劇場付近はここに劇場があるのかと疑いたくなるくらいよくわからないところにあります。周りにあるのは何?いざ劇場の中に入ってみると若い女性のスタッフさんたちが頭にトナカイの角のアクセサリーや花冠(造花)をつけていおりまして、地元の若者のパーティーに紛れ込んでしまったかと思い焦りました。ホワイエにあたる部分はとても狭く小さなお食事スペースと売店があるくらいでした。コートを預ける場所もありますが、係の人はおらず自分で預ける仕様になっておりました。大音量でクリスマスソングがかかっていた記憶があります。
ホワイエでは気球が天井にぶつかっていました。
ホワイエも客席内も劇場というよりかはライブハウスのようなつくりになっていました。劇場よりライブハウスの方がドキドキします。オーケストラピットはありません。なので1列目と舞台の距離は近いです。手を伸ばしたら届きます。客席内の両側の壁にコートをかけるフックがあり多くの人が使っておりました。私も客席内の壁のフックにコートを掛けました。控えの札や番号がないので位置を自分で覚えておかないといけません。私はなんとなくでしか覚えていなかったので帰りに物凄く焦りました。みんな似たような色のダウンだから困る。今度はショッキングピンクのダウンを着ていこう。タクシー移動ならコートなくても大丈夫そうですね。
劇場名のLDMとは
Life
Dedication to
Musicals
の略だそうです。英語かい。
様々なミュージカルを上演している劇場のようで、「悪魔のオネーギン」の他にも「巨匠とマルガリータ」「ロリータ」「ラスプーチン」などがあります。ラスプーチンのミュージカル?ラスプーチン歌って踊るの?それは見たすぎる。開演前や幕間も舞台上のスクリーンで終始宣伝映像を流していたので気になりました。HPを見ると随分先のスケジュールまで出ているので予定が立てやすいです。ただ同じ演目を1週間単位(くらい)で上演しているので色々見るには時間がかかりそうです。
ミュージカルのオネーギンは2023年2月にモスクワのタガンカ劇場で観劇したカナダ産のオネーギンが記憶に新しいところです。今回サンクトペテルブルクで観たのは別物のミュージカルです。感想を書くのに時々比較できたらなと思います。
オネーギンの悪魔は2015年に初演されたミュージカルだそうです。意外と古い。このミュージカルはお得なことにオネーギンが3人出てきます。一人は人じゃないから3体の方が良いかも。なかなかね、3人も同時にね、オネーギンを召喚することはできないからね。貴重です。ミュージカルの流れに沿って紹介すると最初に出てくる老人オネーギン。ジジネーギンと呼びます。ミュージカルの現在軸のオネーギンがジジネーギンです。次に登場するのが普通の(?)のオネーギン。タチアーナさんと出会ったりレンスキーくんと決闘したりする時間軸に存在するオネーギンです。ジジネーギンの回想(夢の中なのかな?)にて登場します。そして最後はミュージカルのタイトル通りの悪魔のオネーギン。以下悪魔さんと呼びます。オネーギンの中にいる別人格のオネーギンとでもいいましょうか。語弊はありまくりですが、悪魔さんが全ての元凶というお話の展開になっております。悪魔さんは歌いません。ダンス要員です。
お金を持っていそうな劇場でも演出でもありませんでしたが、安っぽさを感じるわけでもありませんでした。
カナダ版同様にチャイコフスキー先生の音楽を要所要所で使っておりますが、カナダ版よりも濃度は薄いです。時々聞こえるというか、匂わせてくるというか。薄めです。ただ時々聞こえる聞き慣れたメロディが心を掴み取りにきます。楽しいです。
これはカナダ版のオペラでいうところの女性合唱のお歌になります。
ほぼチャイコフスキー先生だと思います。
以上概要です。
全体の感想
色々と好きな場面があるのですが、長くなるので本更新では全体の感想を少し。
あらすじを読んでいた限りでは、悪魔さんがどのように機能していくのかがわからず楽しめるか不安でしたが、劇場で観劇してみると、悪魔さん主軸で描かれるオネーギンの物語が新鮮でまた悪魔さんのダンスが美しいくて話も踊りも楽しめました。悪魔さんとオネーギンさんという同じ人だけれど違う人格の書き方が安わかりやすく、言葉がわからない私でも楽しむことができました。オペラで観るオネーギンさんよりニヒルでシュッとしていてかっこよくてタチアーナさんが好きになっちゃう理由がよくわかりました。
女性陣がみんな華やかでだいぶ美の暴力だった。タチアーナさんのママがとても美しい。しかし若すぎる。乳母も若いけれど容姿(体に詰めているのかも)が乳母だった。ファンキーで子供たち思いのニャーニャ(乳母)は信頼できますね。ファミリー全員が美しかった。
そしてよく笑った。オネーギン見ているのかと疑うくらい笑える場面が多かったです。また別更新にて詳しく書きます。
キレが悪いけれどここでとりあえず更新します。
ではまた劇場で。