2023年8月1日(火)13:30公演
東京文化会館 大ホール
エアウィーブプレゼンツ
ル・グラン・ガラ2023
Aプログラム
お世話になっております。
三島でございます。
この日は久しぶりにバレエを観に劇場へ行きました。
1月ぶりです。バレエも大好きなのですが選り好みをしてしまって結局行かないことが多いです。めんどくさいやつです。
だってさ、博打はオペラだけで十分じゃないですか?
ワクワクしながら劇場に行ってスキップしながら帰りたいわけなのです。
なるべく賭け事はしないようにしたいですね。
本公演は美味しいところ抜き出し公演です。
コンサート形式といえばいいのでしょうか。
バレエのガラ公演はあまり好きではない(全幕観たい人)ので楽しめるか不安でしたが普通に楽しかった。当日の朝まで行く予定はなかったのですが、当日券が某プレイガイド(なのか?)で買うことができたので行きました。当日券がネットで買えるのはありがたい。ネットだと前日くらいに販売終了してしまうところが多いし、かといって当日窓口購入は現金のみの可能性が高くて現金を準備するのがめんどくさくて買いにくい(わがまま)。気軽に買って気軽に劇場に行きたいものです。チケット代は気軽なお値段ではありませんが。
楽しかった以外にそんなに感想もないのですが、自分の行動記録としてちょっとだけ書いておこう。
では感想いってみよー。
特別音源
オーケストラは入らずに特別音源での公演でした。オーケストラ不在の公演であることにストレスはなく、不安定なオーケストラが入るくらいなら音源の方が安泰じゃね?と思いました。舞台上が音楽に引っ張られることがなくなるので踊りを観ることに集中しやすいです。舞台上は音源を食べてしまうような圧があった。とても立体的であり臨場感があった。臨場感って大事ですよね。ライブではないので「お前ら〜盛り上がってるのか〜!!?」と聞かれることはないですが、心の中は盛り上がっていたいです。
視界が華やか
何の為にパリオペの公演を観に行きますか?→目の保養。
これぞパリ・オペラ座バレエ団(以下パリオぺ)である。目が喜んでいる。私の視界が美しい。夢を見させると言う点においては本当に高得点で(採点はしていない)、同じ人間だとは思いたくないくらいの美しさと華やかさ。彼らが地球上に人間として存在することによって大きく美の基準を引き上げているのだろう。やめてくれ。舞台上の生活感のなさも素晴らしいものである。生活感を引き連れて舞台上に登場してくる人多いからな。でもバレリーナだけに絞れば少ないな。
舞台上と客席の間にはっきりしっかり線を引いてくる。舞台上は日常と切り離したものであってほしいので大満足でした。ありがとうございます。
そしてやはり華やかオブ華やかなマチュー・ガニオさん。第1部の2作品目「ソナタ」で登場してきました。最初は照明が暗く私の席からは表情はわかりませんでしたが暗い中でもガニオさんが舞台上にいるということはわかるんですよね。照明に照らされるのでなはくガニオさん自身が発光しているのです。自家発電!年齢を重ねてガニオさん感が薄れてきたと言いますが、もしかしたら古典作品ではないからかわかりませんが、いつも感じる「どうも!僕が!マチュー・ガニオです!キラキラ」見たいな主張の強い感じはなく、作品に溶け込んだガニオさんを観ることができました。そしてそれがまた本当に美しかった。パートナーに向けて伸ばす手が優しくて、優しくて、優しい。約束された技術の上に何を乗せるのかと言うのがプロのお仕事だと思うのですが、その当たりガニオさんは完璧ですよね。わー困るー。
おかえりビアンカ
2023年の現時点でスジェであるビアンカ・スクダモアがまた来日してくれました。おかえりー。
2019年の夏に京都で可愛らしくも堂々としたジセルを観てから薄いファンをやらせてもうてますー。コロナじわじわ期のパリオぺ来日公演にもいらっしゃいました。2020年2月ぶりということです。第1部では「海賊」できっちりしっかりと教科書通りのような踊りを披露してくれました。あどけなさが残るというか初々しいですね。第2部の「サタネラ」はエネルギー切れ気味でバランスの悪さと崩れが目に見えてわかってしまったが大丈夫!どんどん大きくなってくれ!
にしても他のお姉さんバレリーナたちに囲まれても堂々と踊ることができる強さは素晴らしいですね。これからも頑張って!いっぱい踊って!
滞空時間長めで
揃いも揃って空中にいる時間が長い。長い。なぜそんなに浮いていられるのか。舞台上だけ重力がちょっと違うんだな。でないと納得できない。上に上がる時間・空中にいる時間・降りてくる時間と3分割できる暗い余裕がある。飛んで落ちるでなく空中滞在です。男性も女性もみんなすごかった。同じくリフトも重さを感じない。重労働を涼しい顔でやる。見習わなきゃ。
フォーゲル=オネーギン
フォーゲルのオネーギンがめちゃくちゃしっくりくる!
感想は以上ですと言うくらい全てがしっくりきてしまって笑う。素晴らしすぎて笑うしかない。本公演は「鏡のパ・ド・ドゥ」のみでしたが、フォーゲルのオネーギンは早く劇場で全幕観たい。劇場で観たことない。切ない。
この場面のニッコニッコオネーギンが好きになった。お前ニコニコできるんだな。新しい一面を発見してしまったような気分です。でもって鏡から不法侵入登場するオネーギンを見つけてときめき100%になってしまうターニャちゃんが可愛すぎて尊い。良い表情と表現だった。この作品は1つ1つの振りや音楽が繋がっていない印象を受けることが多いのですが、本公演はとてもスムーズでいつの間にか終わってた。オネーギンが鏡の国に帰ってしまった。
(ご存知の通り)フリーデマン・フォーゲルさんは本公演唯一のパリオペ勢でない人です。シュツットガルト・バレエ団からのゲストさまです。内情は知りませんが、違うバレエ団の方だから出せる緊張感がオネーギンとターニャちゃんの踊りにスリルというか危うさを与えているように感じました。ターニャちゃんがオネーギンに身投げ(身投げ?)するような振り付けの部分はめっちゃドキドキした。ターニャちゃんが生み出したオネーギンとチームメイトではないオネーギンの中の人がいい効果を生んでいる。全然言葉にできていませんが。もちろん踊り自体は危ないなんてことはなく素晴らしい技術ではありましたが、チームメイトではないからこそ醸し出せる空気感を勝手に感じました。ターニャちゃんはあれだけオネーギンに物理的に振り回されてよく無事でいられるなと。体幹素晴らしいっす。
以上ですー。
赤と黒めちゃくちゃ気になりますね。
美しいものが視界に広がる幸せよ。
ありがとうございました。
ではまた劇場で。