三島の見解

古の女子高生

2回目【オペラ】エウゲニ・オネーギン(新国立劇場)

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2019106日(日)14:00開演

新国立劇場オペラ公演

エウゲニ・オネーギン

新国立劇場オペラパレス

 

 

 

 

2回目の観劇でございます。

3()の公演は既に感想を書きましたが、音楽そのものができておらず大変悔しい思いをしました。

 

 

 

今、公演スケジュールを見ていたのですが、初日と2日目の間は1日しかなかったのですね。それ以外は中2日あります。原因はこれではないでしょうか。オペラ全幕やって中1日では回復しないのでは。ちょっと申し訳ないわ。なぜだ。なぜここだけ間短いのだ?平日の昼公演だからいいと思ったのでしょうか?過ぎたことなのでしょうがないですが。謎。

 

 

 

細かく感想を書きたいと思いますが、まず冒頭に一言。

 

 

 

 

 

 

おかえり、音楽。

 

 

 

 

 

 

オーケストラの演奏が格段に良くなっておりました。本当に良かった。安心しました。心配などされたくないでしょうけど。3日の演奏なんてなかったのです。

 

 

 

では感想を。今日は場面ごとに。

 

 

 

 

 

 

序曲

上手になってるよー。めっちゃ調子いいよー。

メロディの橋渡しも綺麗に聞こえてきて、チャイコフスキーのオペラの導入って本当素敵だよねと再確認。これから始まる物語をしっかり教えてくれる音楽。これが好きなんです。ありがとう。ありがとう。

 

 

 

 

11

出だしのオーケストラ良い。

 

タチヤーナとオリガの重唱も良く聞こえます。オケと歌がまだ若干ズレるかなー。席のせいかなー。ハープが先走る気がする。ラーリナ夫人とフィリッピエヴナもとても良く聞こえました。やっぱりオーケストラの土台が不安定だったから歌いにくかったのかな。

 

四重唱になるとオリガの声が消滅。オケがきちんと聞こえる分オリガが犠牲になりました。

テンポがあがった後がまだ若干崩れるかなー。

 

袖からの合唱。安定に上手い合唱団。前回も思いましたがソロの方本当に上手ですよね

 

そしてご存知の通りの合唱カット。

私の好みですが、合唱の明るい曲調が終わってスッとオケが入ってきてタチヤーナが歌う。この合唱とタチヤーナの対比が大変美しいと思うのですが、合唱カットなので味わえない。何も知らなければ違和感はないと思いますが、カットされていることがわかっていると唐突に歌うタチヤーナに違和感。

 

オネーギンとレンスキー登場

四重唱に入る前に、オリガのところに行こうとするレンスキーを引きとめて話(四重唱)をする、みたいなお芝居が入るのですが、オネーギンがオリガに「ちょっとレンスキーかりるねー。」というようなアイコンタクトをとっていましたね。オネーギンってそんな感じなの?と思えなくもないですが、表情が優しすぎて好きになりました。四重唱もとても綺麗。

 

レンスキーのソロ

いろいろ考えたのですが別日に書きます。書きたい。

 

 

 

 

12

フィリッピエヴナの調子も良かったので12場はかなり安定していました。入りのオーケストラがとても良かった。もう記憶の彼方ですが(悲しい)ここに関しては松本オネーギンより新国オネーギンの方が好きです。ぐいぐいくる感じでしたね。

 

2人の会話がわかる音楽。途中からタチヤーナは話聞かなくなりますが、そこも含めお芝居がきちんと見えるし、わかるんですよね。音楽マジ大事。

 

手紙の場はタチヤーナかなり調子をあげてました。声がとても良く響く。ですが、まだ演技指示が見えます。完全に私の想像ですが、自身の動きを昇華できていないのかなと感じました。動作の意味がわからないから行動がただの動きに見えてしまう。それも影響してか歌唱が安定しない部分がまだあるかなと。長い音がはまり切ってない感じと最後の方は疲れが見えました。なので動き減らしましょう()。動かなくてもそこにいるのは紛れもなくタチヤーナでなのです。

オーケストラももう少し鳴らしてくれると嬉しい。な。好みですが。

 

扇風機強演出(なんだそれ)変更なしでした。残念。あれはそういうものとして楽しもう。そして2場最後の全く夜が明けたように見えないことは割愛しましょう。

 

手紙届けてよの歌伝わればいい)1番ありがたいのはフィリッピエヴナのターンでテンポを緩めないところです。タチヤーナと同じテンポで歌う方がすきなのでありがたや。

 

 

 

 

 

ではここからタチヤーナ可愛すぎかよのコーナーに入ります。

 

その1всёの手振り

こういう時に絵が描けたらいいんですけど下手もいいところなので文章で書き残します。ニャーニャとターニャ(字面可愛い)がそれぞれ手を体の前で小さく動かす(回す)のですが可愛い。私も一緒にやった。皆さんご一緒にどうぞ。

 

その2:タチヤーナ頭コンッ

どの言葉でだったか忘れましたが手をグーにして頭をコンってやるんですよ。なにそれアニメか?でも可愛いのです。うちの(?) ターニャは可愛いのです。現実でやられたらドン引きなんですけどターニャがやるとめちゃくちゃ可愛いので全てを許します。

 

その3:両手の曲げ伸ばし

ラジオ体操ではございません。重唱最後のところだった気するのですが腕を肩の高さくらいに上げて曲げ伸ばし(1)するんですけど、意味わからなすぎて可愛い。なんなんですか?本当に可愛い。

 

フィリッピエヴナが出ていった後、窓から確認しているのもとても可愛い。

 

以上でコーナーを終わります。全然伝わらないよ。

夜通しで手紙書いてたからテンションおかしいターニャは最高に可愛いのです。はー可愛い。

 

 

 

 

 

13

オネーギンが先にいます。これは全然ありなんですけど、オネーギン登場の音楽(勝手にそう呼んでる)が持て余されているように見えますね。オネーギンのお歌は優しい歌い方でした。本当に優しいオネーギン。

 

人物解釈にも書きましたがタチヤーナが言葉11つに反応するのです。今回見つけた可愛いポイントは、「あなた美点もー」(ロシア語諦めた)のところで「いやいやそんなー美しいだなんてー。」って照れてる。話の本質がわからないの可愛い。あと、花束をオネーギンはあげて秒で返される。表情覚えてないんですけど、返されちゃうの可愛すぎませんか。描写はありませんが、1人でいろいろ考えながら摘んできただろうなと思うと切ない。

 

オネーギンやっぱり上手です。声がオネーギン。プレトークで「ホロストフスキー氏が生きていたら「オネーギン役譲るよ」っていったかもしれない。」(ニュアンス)と先生が仰ってましたが2回目でちょっと納得。(ディーマそういうことを言う人かどうかはわかりませんが。)

 

 

 

 

21

ここからずっとティンパニが大活躍でお元気そうでなにより。

 

オネーギンの独白が、松葉杖おじさんに話してるような演出になっていました。意図はわからない。松葉杖おじさん、手拍子するときに手の代わりに松葉杖と普通の杖を使って拍手するんですけど、逆に大変じゃないのかって思っちゃって面白かった。

 

в вашем доме~」のレンスキー上手なんだよなー。タチヤーナとレンスキーの並びが美しい。そしてラーリナ夫人めっちゃキレてる。怖すぎ。レンスキー謝って!めっちゃ怒ってるから!レンスキーも椅子に座ってイライラアピールしてますが、いかんせん反対にいるラーリナ夫人が怖すぎるので小物感でちゃう。夫人イライラ演出は結構好きですね。

 

合唱が床に膝ついてあわあわしている表現(たぶん)をするのですが、それが土下座(もしくは運動会のウェーブ)の練習に見えて仕方なかった。オネーギンが椅子に座って周りをキョロキョロ見渡すから『日本文化を見学する外国人観光客』に見えた(ごめんなさい)。土下座の練習ってなんだよ。謝罪代行かよ。

 

トリケは前回同様に声が飛んでこない。舞台ギリギリまで前に出てくればいい感じになるんですけど、後ろにいるとこちらが聞く努力をしなければならない。合唱のがやがやに負けるんだよな。

 

 

 

 

22

前奏上手すぎてにやけた。

 

肝心のレンスキーのアリアは、前回も書きましたが、次の音が今の音より高いと経過音のようなものが入っているような気がします。癖なのかなー。あと「куда」が「куда」と切れる印象を受ける。大事な箇所だから慎重に歌っているのかなと思いますが、高低差ないから切らないでほしいな。後半良くなってきた。

 

オネーギン登場後の二重唱が好きです。追っかけるオネーギンの声が良い。2人とも柱に片手をついて(1人壁ドン)ほぼ同じ姿勢で歌うのですが、オネーギンはチラチラレンスキーを見てるのに対してレンスキーは見ない。もう違う方向に行っているんだなと思うと悲しくなっちゃう。

 

ふざけて撃ったらレンスキーに当たっちゃったよ演出です。なるほど。なるほど。階段を降りてくるレンスキーの表情が良いんだな。

 

トリケに関しては触れませんがステップは木曜の方が上手だった。あとコート可愛いね。ホームズみたい。

 

 

 

 

ポロネーズ

オーケストラが盛り上がるよー。頑張るよー。本当によくなってました。ほぼ心配なしで聞けます。千秋楽まで進化し続けてください。祈っております。

 

 

 

 

31

合唱の中に1人とても動きの綺麗な女性がいてしばらく追っかけてました。優雅でドレスの持ち方もとても綺麗でした。

 

オネーギンの独白は銀髪の夫人話しかけているのか?独白なのか?

 

グレーミン公爵のアリアはこの日も素晴らしい。ありがとうございます。アリアの後、オネーギンにタチヤーナを紹介して2人が会話している時に背中を向けて立っているのですが、ちょっと頭を斜めにして話聞いているのですよ。タチヤーナが心配なんだなきっと。

 

エコセーズなしありがとうございます。

 

 

 

 

32

タチヤーナがドレスを脱いで少女に戻るんだよ演出でドレスだけでなく髪も解くのが個人的にツボです。

 

32場はもうずっと素晴らしかった。オケも盛り上がるし。

 

タチヤーナが1回引き取めに行くのも良いよね。もう少し真ん中でやれば良いのにとは思う。端だからいいのかな。

 

オネーギンの独白の後、タチヤーナが残していったドレスとストールに正面が当たって暗転なんですけど意図はわかりませんが心くるものがあった。

 

 

 

 

余談ですが、原作通りに最後グレーミン公爵が部屋に入ってくる演出をやってくれるのないかなと3%くらい期待してました。いいものになることはなさそうですが、実験的1回くらいやってほしい。グレーミン公爵登場演出ってあったりしますせんかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集中できたよー!

音楽が帰ってきたよー!

 

 

 

振り返ってみるととても細かく面白い演出です。好き嫌いはかなり出ますし王道でもありまでんがとても興味深い。書いてて思いましたが、私はこの演出のタチヤーナがすごく好きかもしれない。オネーギンもタチヤーナも王道よりも人間味があります。

 

 

 

もっともっと観たいぞー。

 

 

 

 

 

 

残り2公演、最高の演奏を願いつつ寝ます。現在午前1時30分。