三島の見解

古の女子高生

【オペラ】パルジファル(マリインスキーオペラ)

2023年1月30日(月)18:00公演

マリインスキー劇場

パルジファル

 

 

 

 

 

お世話になっております。

三島でございます。

 

 

 

 

 

サンクトペテルブルクマリインスキー劇場

ロシアで聴くワーグナー先生です。

なんと指揮者はゲルギエフ先生。

情報の渋滞みたいになっておる。

 

 

 

 

 

チャイコフスキー以外のゲルギエフ先生は新鮮すぎる。席の関係でお顔を拝む(?)ことはできませんでしたが、まあ元気でしょ(?)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唯一、月曜に公演している劇場だったマリインスキー劇場(私調べ)。18:00開演のはずだが18:00開場の18:30開演でした。おお、ゲルギエフ。そしてパルジファルはとても長い。プログラムによると本公演は5時間半(休憩含む)。終演は確実に日付が変わる。厳しい。最後まで観れない。この日ヘロヘロクタクタだった私は日付が変わるまでには布団に入りたかった。残念だけれど身の安全(?)を確保したいのだ。ということで2回目の休憩で退場しました。定時開演していれば最後まで観れたかもしれないと思うと自分の誤算が悔しい。残念すぎる。定時開演しないことを考慮していなかった。

 

 

 

 

 

 

ということで途中までの感想です。

 

 

 

 

 

 

 

作品によるかもしれませんが、ゲルギエフの指揮で聴けるオペラが定価約6000円(1ルーブル=2円そしてガッツリ繰り上げという雑な計算による)というのは日本では叶わないよね。前回の来日公演のチケットは定価でいくらだったっけ?20000円はしたよね。6000円で日本の劇場だとS席相当の位置。なんという贅沢。

 

 

そんな贅沢の極みをこじらせたのか(失礼)、客席の自由さ。私の隣のマダム2人組は、前奏が始まった瞬間にあらすじ予習大会を開催(スマホで)。画面が眩しいんじゃ。ステージが明るくなるまではどうでも良いらしく全く聴く気がない。スマホであらすじを検索し読んでいる姿は逆に真面目と考えるべきか?と思うほど。そして私の後ろに座る女子3人組はずっと喋っている。小声ではあるがなんともお元気で。元気が何よりよ。全員が潔すぎて、全く遠慮がなくて逆に気持ちいいよね。こそこそやられるよりストレスがないのかもしれない。どちらも好きではないけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、途中までなのでざっと歌手の感想を書いて終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

パルジファルくん

良い声すぎて驚いた。クタクタな私を再生させるかのような声(どんな?)。第一声から天井に声が抜ける。良い声だしストレスがないしでちょっとパニックになった。

 

 

 

 

 

「何も知らない」というのを声の明るさでも表現できている気がする。終始暗い舞台上でパルジファルくんの声だけが光っているような気にさせる輝く声。セリフとして何も言っているかわからなくても、他と違う音色を持った歌声がパルジファルが何者なのかをわからせ、その存在をさらに強調する。お腹から頭の上まで邪魔するものなく突き抜ける声。パイプでも入っているのだろうか?テノールらしい甘さがありながらも声はものすごく強い。この公演で1番良い声の持ち主だった。強いのだけれど押し出す声とは違う。発声が浅くなる瞬間がない。こちらもストレスフリー。声の良さと本物の技量が合わさるこうなる。脱帽。この公演でドイツ語がちゃんとドイツ語聴こえたのは彼だけである。(私の耳の問題だと思うけれど。)

 

 

 

 

 

 

1幕の最後で置いていかれちゃうのちょっと可愛い。後、矢を止める時のコレジャナイ感が面白かった。スッて止めていてなんかもっと物理的に止めて欲しかった。そうすると矢がフライングしちゃうから更にコレジャナイ感になりそうだが。

 

 

 

 

 

終幕までパルジファルくんの声を堪能したかった、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初の人

いやー。よく持ちますますよね。ブレスの位置が分からなかった。フレーズの処理も綺麗で「おや?」となる瞬間がないよね。まじありがたい。息は吸っていたのかしら?最初から最後まで一息だったのでは?安定しているし低音響くし。語る場面においての間延び感は否めないが。これはもはや譜面の問題?

 

 

 

 

 

 

 

悪役

眠りの森の美女(バレエ)のカラボスかと思いましたね。メイクも衣装も。動きカラボスっぽいし、杖(杖ではない)持っているのも一緒だし。出オチ感はあるが面白かった。一気にファンタジー感が増してワクワクしたしすごく楽しめた。ステージにいる骸骨の仮面(?)を被った人たちいつの間にか見失った。最後は奈落へ落ちていった。歌うますぎて何も言うことない。「上手」が「当たり前」だと感想にならないのだよ。幸せなことですが。ビジュアルが攻めているからここで歌唱が微妙だとただの「滑稽」になってしまいますが、しっかり歌える人でよかった。ちょいちょい舞台に出てきては歌わずに袖に捌けるのがなんか面白かった。「帰るんかい!」「何もしないんかい!」と言いたくなる感じでしたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソプラノ

とても微妙だった(正直)。声が合っていないのかな?重めの(深めの)ソプラノってよりはメゾ寄りだなと個人的に(いつも個人的だけど)思った。高音が辛い。広げすぎなのかな?音程の安定感はあるが音質が悪い。壊れたスピーカーみたいになる。バリバリするような。低音はめちゃくちゃかっこいいのだけれど。ソプラノが無理して出す低音ではなくきちんとして響きのある低音であった。私はソプラノのしっかりした低音が大好き!(ソプラノとは?)

 

 

カラボス(ではない)の命令でパルジファルを誘いだす部分は聞き応えがあった。高音の出し方が綺麗な時は本当に綺麗なのだが悪いときとの差が激しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

女子ず

 

カラボス(ではない)の場面で出ていくる女性陣(花の乙女たち)が全員上手い。衣装の色がそれぞれ綺麗で舞台映えして素敵だった。歌唱部分はあるが、メインキャストではない方々のモブ感って声に出るなあと思っていまして。真ん中ではない声というものがあると思います。作っているのかそうなってしまうのかは知りませんが、あくまで「その他大勢の内の一人」になっていて聞き応えがないことが多いなと感じています。しかし、この女子ずは全員がソリストさながらの歌唱。いや公演上はソリストにあたるのか?誰が歌っていてもレベルが落ちずに全員が同じ高品質の歌唱を披露する。「どうしたお前?」となる人がいない。

 

 

 

全員がちゃんと仕事をしていることに感動しオペラの中身が全く頭に入ってこなかったが全員が上手いという奇跡を堪能した。(全員がこの役を初めてだったらしいが一ミリも気づかないね。)

 

 

 

 

 

 

 

 

後、アルトの合唱の音の厚さがかっこよかった。本当はソプラノなんだけれどなんとなく低い声が出やすいからアルトにいる人たちの声(どんな?)というよりかはしっかりしたアルトらしい声である。変にカスカスしないというか、喉のテンションを感じなというか。なんとも説明しにくいが素晴らしい合唱だった。アルトの声がきちんと響くと合唱の迫力がマシ増しマシになるんだなと。ワーグナー先生のおかげかもしれないけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調子のいい状態で観たかった。

次の機会があることを祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではまた劇場で。